AGA(男性型脱毛症)は、男性の4人に1人が発症する進行性の薄毛です。

日本で販売されているAGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)は、現在5種類です。

AGA治療薬

 

 

 

 

 

 

どのAGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)を選べばいいのか、また、AGA治療薬を服用してはいけない人はどんな人なのかをまとめました。

AGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)の種類

1.AGA治療薬(プロペシア)

AGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)で守り系の薬としてメジャーなのが、プロペシア錠です。

2005年に認可された国内初のAGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)で、販売元のMSD株式会社は『薄毛はお医者さんに相談を』というフレーズのテレビCMで、AGA(男性型脱毛症)の認知度を一気に向上させました。

プロペシア

 

 

 

 

 

MSDの調査では、プロペシア服用者の約8割に高い薄毛改善効果があったという結果が出ています。

他の治療薬に比べて副作用が起こりにくいため、初めてAGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)を服用する方でも比較的、安心して利用できるお薬です。

2.AGA治療薬(フィナステリド)

AGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)のシルデナフィルは、プロペシアのジェネリックです。

先発薬の販売元であるMSD以外の製薬会社から販売されている、プロペシアと同じ効能の薬です。

フィナステリド

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうした主成分が同じ薬を「ジェネリック」といい、当然のことですが開発費がかかっておらず、安い添加物を使用していることが多く、先発薬と製造法も簡易的で異なることが多いため、先発薬より低価格なのが特徴です。

現在は、8つの製薬会社からプロペシアのジェネリックが販売されており、価格は平均して2割ほど安くなっています。

値段で選ぶか,少しでも安全なものを選ぶかは人それぞれだと思います。

3.AGA治療薬(ザガーロカプセル)

AGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)としては最も新しいザガーロカプセルは2015年に認可されました。

効能はプロペシアと同じ脱毛ホルモンの抑制ですが、ザガーロカプセルはより多くの薄毛のタイプに効果があります。

ザガーロ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

脱毛ホルモンの生成に関わる5αリダクターゼ(5α還元酵素)の一部(Ⅱ型のみ)にしか作用しないフィナステリド(プロペシア)に対して、デュタステリド(ザガーロカプセル)はすべての体内酵素(Ⅰ型とⅡ型)に作用します。

4.AGA治療薬(アボルブカプセル)

AGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)の、攻めの薬として使用される、アロビックスは、血行を良くして毛の成長を促す、カルプロニウム塩化物を含む外用薬です。

ちなみにアロビックスとはジェネリック医薬品で、先発薬はフロジン液といいます。

他の治療薬と異なるメリットは、このアロビックスは、AGA(男性型脱毛症)だけでなく、円形脱毛症や女性の脱毛にも使用できるということです。

 

AGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)を実際に服用している方に、効果について聞いてみました。

期待している効果は、人それぞれで、髪の毛の本数を増やしたいという声が多く聞かれます。

 

 

AGA治療に期待する効果

AGAに期待する効果

 

 

 

 

 

 

自分の期待にあった薬を、薬の作用を知った上で選択することをおすすめします。

スマホやデジカメで実際に毎日、頭頂部や後頭部を写真に撮って、あとで見比べられるようにしておくことも大切です。

 

ハゲ記録

 

 

 

 

 

AGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)の使用上の禁忌

AGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)の使用上の禁忌

 

 

 

 

 

 

 

 

 

AGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)の副作用

AGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)の薬の作用と服用してはいけない人については少し分かっていただけたかと思いますが、次に不安になるのが、AGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)の副作用です。

決して、頻度が多いわけではありませんが、全く副作用が起きないとは限りませんので、これまで報告されている副作用について説明していきます。

 

プロペシア・フィナステリド錠の副作用

AGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)のプロペシア錠・フィナステリド錠の副作用で最も出現頻度の高いものは性欲の減退です。

その他に、男性機能の低下に関する症状は、勃起機能不全(ED)、射精障害、精液量の減少などが挙げられています。

また、出現頻度が不明とされる副作用では,睾丸痛、血精液症(精液に血が混じること)、男性不妊症、精液の質低下といった症状も報告されています。

AGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)に限らず、どのような薬においてもみられる副作用としては、掻痒感、蕁麻疹、血管浮腫、肝機能障害があり、プロペシア錠・フィナステリド錠の服用において最も重症とされるのが肝機能障害です。

肝機能障害になると、倦怠感、発熱、発疹、吐き気・嘔吐、食欲不振、かゆみなどの症状が出ることがあります。

放っておくと重症化し、黄疸(眼球結膜や皮膚の黄染)や脳症、命に関わる肝炎(劇症肝炎)を起こすおそれもあることから、このような症状がみられた場合は、早急な医療機関の受診が必要となります。

 

ザガーロカプセルの副作用

AGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)である、ザガーロカプセルの副作用はプロペシア錠・フィナステリド錠と同じく、性欲の減退、勃起機能不全(ED)、射精障害、精液量の減少といった男性機能の低下に関する症状が多く挙げられています。

その他、出現頻度が不明とされる副作用は、睾丸痛、精巣腫脹、乳房障害(女性化乳房、乳房不快感、乳房痛)等があり、AGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)に限らず、どのような薬においてもみられる副作用としては、頭痛、めまい、掻痒感、発疹、血管浮腫、肝機能障害等が挙げられています。

プロペシア錠・フィナステリド錠と同様に、肝機能障害の症状が現れた場合には、早急な医療機関の受診が必要となります。

また、デュタステリドカプセル(ザガーロカプセル)はプロペシア錠・フィナステリド錠よりも効果持続時間が長いため、副作用出現の割合もその分上がることになります。

また、勃起機能不全は、極度の不安や恐怖等の心のストレスを感じると起こりやすく、心因性の勃起不全(ED)にもなりかねません。

AGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)による副作用の出現率については、臨床試験における出現率は勃起機能不全が4.3%、性欲の減退が3.9%、 精液量の減少が1.3%となっています。

AGA治療の副作用

 

 

 

 

 

 

 

 

 

AGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)のまとめ

AGA治療薬(男性型脱毛症治療薬)は、男性に限られ服用が認められている薬ですので、小児や女性の取り扱いには十分に注意が必要です。

うっかり子供の手の届くところに置き忘れたりすることのないように気を付けましょう。

 

この記事を書いた人

Dr.X
AGA(進行性男性型脱毛症)について,なるべくわかりやすく解説します.